月イチ日曜版:所有ブツ紹介 コイル治具
「治具」という言葉は実は日本語ではなく、英語の"jig"の当て字だそうで。
所有ブツ紹介と言っても
実は今までコイル治具のセットを買ったことがありません。コイルは何度となく巻いていますしRDAの通電確認や抵抗値の確認も普通にやっているわけですが、治具がなければできないわけでもないですし。
どうやってやっているかと言えば、ドリルビット3本(2.5、2.8、3.0)とワイヤー、使いかけのコットンと、RDAを買った時におまけで付いてくるドライバーなんかを適当に100均で売っているプラスチックの道具箱みたいなのに放り込んでいて、必要に応じてそこから取り出して使っています。
ドリルビット
古道具屋で3本100円で売っていた、誰が使ったかもわからないドリルビットです。刃がついているようには見えないので相当使い古されたものなんでしょうか。細さの区別が微妙なところですが、2.5mmと3.0mmはよく使います。3.0だとデッキに入らないかもなぁ、と感じた時に2.8mmを使います。
ちなみに、すごく細いコイルを巻きたいときには、RDAのおまけドライバーが役に立ちます。めったに作りませんが。
ワイヤー
カンタルの30AWGが個人的には使いやすく常備しています。最初はCUBISクリアロのコイルをリビルドするためにと買いましたが、そちらはなかなか味が決まらないまま結局新品コイルを買う生活に入ってしまいました。でも、細さ・柔らかさと言いコイルにした時の立ち上がりの良さと言い、大変重宝しています。一番最初にコイルを作るときにはこれを選んでいます。
もう一つ常備しているのは同じくカンタルの24AWGですが、これでコイルを作ると抵抗値は低く抑えられますが立ち上がりが遅いという特性があるので、ちょっとした工夫が必要だったりはしますが*1、爆煙セッティングが好きですのでこういう太めのワイヤーはやっぱりあると嬉しいです。
また、これはまだ使ってないのですが、ホームセンターで安売りをしていたので買った複数のゲージの「ステンレスの針金」をワイヤーとして使おうとしています。もともとVAPE用として売っていないものですので、さび止め用の油や薬品などが塗布されているという話で、それを焼き切るまで大変だ、とは聞いていますが、ステンレスワイヤー(いわゆるSSワイヤー)なのでコイルアート用としても使えそうなので、時間があるときにでもいろいろとやらかしてみたいな、とは思っています。
コットン
初めて買ったコットンは確か、Coil Masterが出していた「Pro Cotton」でした。海外では「オーガニックで日本製のコットンが最高だぜ」と言っていた時代。今もそうなのかわかりませんが、最初はとりあえずVAPE専用のコットンを買うことにしました。コイルも当時はいろいろ試していましたし、リキッドも複数買っていたので試し吸いするときにはコットンの取り換えもしていましたので*2、1年くらいでほぼ使い切ってしまいました。
そのまま同じものを買おうかとも思ったのですが、「オーガニックで日本製のコットン」と言えば、化粧品メーカーで出している国産オーガニックコットンで作った化粧用コットンも同じであることに気が付いて、たまたま近所のドラッグストアで安売りしていたコットンパフを一箱買いました。使い方も始めの頃よりはルーズになってきているのでコットンの使用量も減ってはいますが、それでも一箱を使いきるのに果たして何年くらいかかるだろう、というくらいの量です。
工具類
コイルを巻くために必要になる工具ですが、ほとんどが家にあった手持ちの道具を使っています。
ワイヤーを切るためにワイヤーニッパーが必要ですが、これはもともと電子工作系の仕事も受けている関係もあって手持ちで持っていました。それでも500円くらいの精密ニッパーみたいなのを使っています。コイルを巻きつける「治具」としての円柱形のナニモノカについては前述通り、ドリルやドライバーで代用が可能ですし、取り付けをするためにピンセットやとげぬき、ラジオペンチなどが欲しいですが、それも手持ちで代用が可能です。
必ずと言っていいほどVAPEのコイルを巻く人たちが言う、「セラミック製チップのピンセット」ですが、あったら便利なんだろうな、とは思いますが、今のところなくても作業はできています。セラミック製のチップ(先端部)ピンセットが必要な理由は、コイルを巻いてデッキにセッティングしてから、コイルの巻いているスキマが空いている場合に、熱を加えながらスキマを閉じるために挟み込むときに使う「だけ」です。熱を加えているときに金属製ピンセットでコイルを挟み込むと、それによりコイル周辺に通電している電気の抵抗値が変わってしまうため、コイルが温まらなくなります。回線上はそこでショートを起こすことになってしまい、通常は回線ショートにより通電する機器は機能停止してしまうはずです*3。
オームメーター
こういうの。
Coil Master 521 mini Tab V2 正規品 電子タバコ専用オームメーター 多機能オムニテスター
- メディア: ヘルスケア&ケア用品
最初の頃、科学的にいろいろと考えていた頃に、コイル1本あたりの抵抗値や全体の抵抗値などもコレで計ってMODとの誤差を調べてみたりしていました。今はめったに使わないですが、自分で巻いたクリアロコイルの抵抗値を測るのはこっちを使うことの方が多いです。特にコットンを巻いてケースに詰めてから、コイルの足の処理をする前に一度計測をして、ケースと足が接触してショートを起こしていないかなどのチェックをする場合ですね。
治具や工具は揃えるべきなのか
何も持っていなければ揃える方がいいでしょう。ですが、VAPEをするなら「専用工具」を大枚叩いて揃えるべき、という意見についてはちょっとだけ反対をしておきます*4。
俺は仕事や元からの趣味があるので、わざわざツールキットみたいなのを買わなくてもほとんどの工具が自宅に揃っています。この場合は「どうしても代替が効かないもの」だけを買い揃えばいいわけです。例えばワイヤーニッパー。大き目のニッパーは結構持っている人が多いようで、他人の家の工具箱を漁っているとだいたい出てきます。が、VAPEのコイルワイヤーを切る、特にデッキにセットした後の余った足をカットする場合に、大き目のニッパーでは届かなかったり足を切るときに余ってしまっていたりと、ちょっと都合が悪かったりします。100均で売っているニッパーは小さくて使いやすそうですが、やはり足のカットに向かないので、これは少しいいモノを買った方がいいです。と言ってもホームセンターで買える程度の精密ニッパーでいいです。
ピンセットとオームメーターについては先述の通りですが、あれば便利なので金銭的に余裕があって、更にVAPEにどっぷりハマりたい、という人であれば買ってもいいんじゃないでしょうかね、というくらい。なくても代用することができればそれはそれでいいでしょう。俺だったらピンセットはちょっと欲しいけどオームメーターは特に必要性を感じないし代用品はたくさんあるので問題ないかな、と。
結論として、「治具は買うな」的な書き方になっていますが、アリモノで徐々に深みにはまっていった方が趣味としては面白いんではないかな、と思うんですよね。だったら最初からあれもこれもと手を出すのではなく、余裕があるからコレ買ってみようかな、的な感じで買い足していくのがいかにも趣味にハマった感が出て周囲も楽しく見てくれるんではないかと思うんですが*5。
*1:24と30のパラレルコイルを一度作ったことがありますが、立ち上がりの良さと接地面積の広さに対する抵抗値の低さによる爆煙効果は得られています。味が出ているかどうかはちょっと疑問ですが。
*2:最近も明らかに味が異なる種別のリキッドなら取り替えますが、メンソールオンリー→フルーツミント、みたいなパターンならそのまま使っちゃうことが多いです。面倒ですもんね。
*3:ピンセットに通電してしまうのですが、感電はしないです。4~5Vの直流電流ですからピリッとも来ないです。むしろ、コイルの熱がそのままピンセットに伝わってしまうことで、ピンセットが突然熱くなり持てなくなることはあるかもしれないですね。
*4:本当は「ぜひ買え」と書いてリンクを踏んでもらって広告収入を得た方がいいのだと思っているのですが、あくまでも個人的な意見です。
*5:逆に趣味を始めようとして高価な道具一式を揃えて、みたいなのはそれこそ金満オヤジみたいでなんかドン引きしてしまいます。