あるおっさんがVAPEにハマった話をまとめてみた(Hatena版)

40歳代後半になってからVAPE(電子タバコ)にハマりかけたおっさんが書くブログ

所有ブツ紹介:その5 STLTH

スティック型PODとはあまり相性がよろしくないようで、これも買ってはみたけれどあまり使わないままその辺に放置していました。で、レビューでも書こうかと思って「発掘」してみたのですが、使ってみると新しい発見もあったりして、常用するかどうかは別にして、思っていたよりもいい感じのデバイスだったのだな、と感じた次第です。

ファーストインプレッション

スティック型のVAPEって、mybluを買った時もそう思ったんだけど、ちょっとタバコより大きめの箱に入っていて、取り出してセットアップすればすぐに使える(充電済)というのがいいですよね。で、オマケで同梱されているポッドの味がまた絶妙に万人受けするところを狙ってくるんだね。ちょっと強めのメンソール。

racchie-vapefun.hatenablog.jp

mybluは確か思ったほどドローが重くなくて、ギリギリDLでイケるくらいのドロー(いわゆる"Restricted Direct Lung(RDL)")だったと記憶をしているのだけれど、STLTHは完全にMTL。普段スカスカめのDLで吸っている俺としてはドローが重すぎ。とは言っても久しぶりの「タバコ吸い」はちょっと新鮮と言うか、よりメンソールが効いているリキッドで吸えば口の中がスッキリするだろうなぁ、と。

そして、普段使っているVAPE(MOD)との決定的な違いが、「ボタンを押さなくても、吸い込むだけで煙が出てくる」こと。この手のデバイスでは当たり前な機能なんだけど、MODに慣れているとボタンを押すというワンアクションがなくても吸えるというのはなんとなくうれしい。

吸ってみると...

吸ってみると、ポッドのコイルのあたりが「コポコポ」と結構いい音が出ていて、しっかりと煙を作っている感じ。口に貯めた煙を吐き出してみると、かなり濃い目の煙。煙量も多く、視覚的な「吸ってる」感はある。

リキッドの味については、当初購入したスターターキットについているポッドの中身を入れ替えて手元にあったいろんなリキッドを混ぜていて、味的には失敗してしまったのであまり良く分からないのだけれど、繊細な味のリキッドは入れても美味しくないかな、という気はしている。

誤解を恐れずに言えば、国産の「ほのかに〇〇が香る」系のリキッドはそれが雑味になってしまうと言えばいいでしょうか。BI-SOの柚子メンソールとか、たぶん合わないと思うんですよね。逆に、外国産の「いろんなテイストあります香料バカスカ入れてます」みたいな方が味がわかりやすいのではないかな、と。レビューした中で言えばElysianのApolloとかは確実に『完熟パイナップル!』と感じられるはず。

自分でリフィルするよりは...

ただ、正直思うのは、自分でリキッドを詰め直すよりはプリメイドの市販品ポッドを買った方が美味しいんだろうな。問題なのは、好みの味に出会える確率が低いということなんだけど、こればっかりは普通にVAPEを趣味にしている人たちにしてみたら「永遠の課題」なんでねぇ...。

もう一つ市販ポッドに関して言えば、デバイスの特性、というところもあるのだけれど、このデバイスはむしろ、『ニコチン摂取装置』的なイメージがあるんですよね。日本国内ではたばこメーカーが販売をしていないポッドシステムにはニコチンを含むことができないわけだけれども、MTLで蒸気*1を口に含んで、肺に入れるかどうかは別にしても、その蒸気にニコチンが含まれていれば口腔内でニコチンが吸収されるので、禁煙グッズ的な使い方としてMTLなポッドデバイスは使える気はしているのですよね。

メンソールの強く効いたニコチン入りのポッドでもあれば、とりあえず(紙巻き)タバコの代用にはなるんではないのかな、と思うんです。フレーバーも、というのであればそれこそタバコ味のポッドを海外から取り寄せたらいいんではないかな、と思うし、個人的にも(まぁ禁煙はしているのだけれど)そういう用途で試してみたいかな、とは思っていたりします。

リフィルは簡単だったけど...

でもまぁポッドを都度都度買って、と言ってもなかなか売っているところも少ないし、海外通販なんて頼んでもこのご時世だからいつ来るかわからないし、それなりに値段も張るし、と思うと結局自分でリフィルするしかないんですが、思ったよりリフィルは簡単にできました。動画を参考にすればまぁ問題ないというか。

www.youtube.com

なんですが、やっぱり一度ポッドの「フタ」を開けてしまうとそこがリキッドの漏れの原因になって、無駄にリキッド漏れが発生することになるんです。特にリキッドは本体に近い方から入れることになるので、それだけリキッド漏れが本体に与える影響も大きくなるはずです。

実際にリキッドをリフィルした状態でしばらく放置してあったため、今現在本体側にリキッドが漏れ出してしまっている状態です。本体を開けることはできないので、とりあえずポッドを外してポッド接続側から充電ポートを塞いだ状態で息を吹き込み、LEDランプの隙間からリキッドが漏れ出てくることを確認し、しばらくその状態で吹き込んでリキッドが滲み出てこないようにまではしていますが、結局回路にリキッドが付着している状態ではあるのであまりこのまま使い続けることも難しいかな、と思っています。

この手のデバイスはねぇ...

一応本業でマーケオタクを自称していて、スティック型のVAPEに関してはちょっと今後も流行らないかなぁ、という印象を実は持っていたりします。いろいろ種類も出ているし、海外ではそれなりに流行っているし、なんなら社会問題にすらなっているわけだけれども、と思う方は多いと思うのですが、少なくとも日本国内では、という話ですよ。

『紙巻きたばこからの切り替え』という観点で考えると、どうしてもスティック型VAPEには分が悪いことが多すぎるんですわ。

「加熱式タバコ」が強い

加熱式タバコ、と言ってもiQOS一強ですけどね。

iQOSが日本国内で爆発的に売れた要因の一つに、「アメトーーク!」での紹介(タバコ事情を紹介する、いわゆる「iQOS芸人」の回)があったと言われています。番組がステマであったかどうかはわかりませんが、深夜番組とはいえ最近ではテレビ業界でタブー視されているタバコについて紹介をしていたこと、また新しいガジェットとして紹介されたことで人気に火が付いた、と言われています。

toyokeizai.net

ニコチンが含まれない

先にも述べていますが、日本国内では薬機法(旧薬事法)の制限で、ニコチン入りリキッドの販売ができず、したがってスティック型VAPEのポッドもニコチン入りのものは販売することができないわけです。好事家はともかく、一般消費者にとっては「買えない」ということは一般的ではないということを示しているわけで、手に取る可能性自体も少なくなっていくわけです。

mybluの扱いを見ているとたぶんこのあたりの「感覚」がわかると思うのですが、確かに「たばこに代わるデバイス」としての存在感があるけれど、やっぱりタバコとは機能も「効能も」違うし、だったら普通の紙巻きたばこ吸うかな、と思えてしまう程度の扱いでしかないわけです。

www.blu.com

紙巻きタバコの代替品としてはニコチンが含まれない以上なりえないわけですよ。だって前述のように「加熱式タバコ」が代替品として存在するし、ポピュラーですからね。今はいつでもどこでも手に入りますから。

街中で吸えない

2020年になって急に「喫煙」事情が厳しくなりました。数年前から改正健康増進法によってタバコの吸える場所が徐々に少なくなっていきましたが、2020年4月から、飲食店で原則禁煙となりました。これはオリンピックを見据えた受動喫煙防止の動きと言われています。

www.nikkei.com

ただ、飲食店などでの喫煙に関しては段階的な禁煙に向かうはずだったのですが、2020年初頭に発生・流行したCOVID-19が喫煙者に悪影響を及ぼすという調査結果があったりしたこともあって*2、屋内外ともにタバコを吸うことのできる場所が一気に少なくなりました。

ここでVAPEの登場、と言いたいところなのですが、「タバコ(とその類似品)を吸う」という行為そのものが屋内外でできなくなってしまったため、手軽に持ち運びができていつでも吸えることがメリット*3のスティック型VAPEでなくてもよくなってしまったわけです。タバコを吸える場所が自宅だけになってしまうのであれば、タバコの代替品としてわざわざスティック型にする必要はなく、普通のテクニカルMODに使い捨てのアトマイザーかなんかでもいいわけで、スティック型のメリットを享受することができなくなってしまったわけです*4

今後どうしましょうね

使っていくべきか、それとも「使えなかった」と捨ててしまうべきか、と悩むところだったりするのですが、とりあえずやってみたいことがいくつかあるのでそれが終わってから考えたいと思います。やってみたいこと、一つは前述のように「ニコチン入りのポッド」を海外から取り寄せて使ってみること、もう一つはリキッドの入れ替えをしてこれに合うリキッドが見つけること、でしょうか。それでイケてないとなればもう捨てるしか...。

*1:あえてここでは「煙」と書かずに、科学的に正しい「グリセリン等を熱して気化させた蒸気」という言い方にしています。

*2:ヘビースモーカーであった志村けん氏のコロナ感染→肺炎による死去も影響を与えたのではないかと思いますが。

*3:つまり紙巻きたばこの手軽さと同等であることを意味します。

*4:海外事情に詳しいわけではないのですが、欧米ではスティック型VAPEは、特にリキッドで規制がかかったりしています。これは本来喫煙年齢に達していない若年層がスティック型VAPEを購入し吸うこと、更には違法薬物を含んだリキッドを吸うことができてしまい、それが死亡事故につながるなどの社会問題になったから、と理解をしています。また、大都市はともかく、田舎の方の街などではまだタバコなどの規制は厳しくなく、普通に街中を歩きながらタバコが吸えると思われるので、スティック型VAPEも「小道具」としての役割を果たせるのではないかな、と思うのですが。